ロボット技術、再生医療や脳科学が進化したことによって、人工的に作られた人体に、パッケージングした脳『包殻脳（パッケージブレイン）』を移植することによって肉体を換装する技術である。
戦争によって急激に伸びた技術であり、はじめは軍事的な技術として開発された背景がある。
現在では民間でも使われている技術であり、修復不能な傷病者の新たなる希望となると同時に、急速に伸びた技術であることもあり、倫理的、宗教的な批判も見られる。

人工身体にはアンドロイドを素体にカスタムしたものが使われることが多い。
初期の人工身体は機械的に作られたものが多く、被験者のQOLに影響を及ぼしたこともあった。
しかし現在では機械的、有機的素材を改良したことによって、飲食ができるなどのQOLが上がってきている。

人工身体化を受けるものは、最初に脳をパッケージ化されて、そこから人工身体に移植される。
その後、薬剤などによる調整を受けて、神経最適化とリハビリなどを受けることで人工身体を操作できるようになる。
リハビリには最短で1ヵ月、最長で3ヵ月以上かかる場合がある。
リハビリの期間は、元の人体と程遠い形状ほど長くなると言われている（誤差あり）
こういったこともあり、人工身体を短い期間に何度も交換するのは理論的ではない。


高品質の人工身体には、疑似神経を用いて体の感覚を完全に再現したものもあるが、ほとんどは疑似的に脳にフィードバックを送る形式をとっている。
痛みなどの苦痛を一部カットできる軍用素体も存在している。

なお人工身体が故障、もしくは機能停止した場合でも【包殻脳のみでも12時間程度の生存ができるようにする】といった法律が存在する国が多い。

AIや機械技術の発展によって、アンドロイド技術が発展してきた。
現在の最新のアンドロイドは、軽量金属やカーボンの骨格に、機械的な人工筋肉を組み合わせた、人間に近いタイプが採用されていることが多い。
少し前の世代のアンドロイドになると、機械的な見た目が強く出ている。
人の機械を使うことや、人の作業を肩代わりする事を前提に作られているため、人の見た目に近いものが多くなっている。

自己学習型のAIによって、個性を獲得できる場合もある。
対話によってさまざまな学習が可能であるため、現在では人間の生活に欠かせない存在となっている。

人権こそ存在しないが、国によっては故意による破壊や虐待に対して刑罰が科される場合がある。

050年代の生活は、建築や生活様式に至っては、現在（2024年）とあまり変わりないものではある。
しかし、アンドロイドと人工身体技術の発展により、一部作業がアンドロイドとサイボーグに任せられている。
危険な職業は、アンドロイドやサイボーグが優先して配属されるケースが多い。

核戦争により、農業や畜産業は特に打撃を受けてしまったので、現在庶民に流通しているのは、工場で作られた培養肉や水耕栽培された工場野菜が中心である。
また、栄養不足防止用のタブレットや、固形食（四角く固められたクッキーのようなもの。便宜上『パン』と呼ばれている）も販売されており、米や小麦の代わりに食される。
本物の農作物、畜産物を食べることが出来るのは一部の裕福層だけである。
酒類や趣向品も高額で、基本的に裕福層の物である。
タバコは合成物で作られ、酒類もアルコールに添加物を入れた合成酒が民間では主流である。
特に核戦争で大打撃を受けた、ワイン、コーヒー、紅茶は本物であれば高価で取引されている。

サイボーグの一部は固形食（基本的には食材を模して作ってあるもの）を食べることが出来るように調整されており、サイボーグ用の固形食も存在する。
こちらは糖質やたんぱく質、脂質を合成した固形物で、主に脳への栄養補給を目的として食べられている。
なおこれは、サイボーグの機能で味覚に補正をかけて食するもので、普通の人間が食べてもおいしくはない。
固形物が食べられるように設計されていない、旧世代のサイボーグは『高効率栄養溶液』の輸液によって栄養が補給される。

移動手段として、民間販売の自動車のほとんどが電気自動車となっているが、未だにガソリン車を使用しているもの好きもいる模様。

最新の迎撃技術により、想像された被害よりも少なかったとされるが、核弾頭が着弾した地域は複数ある。
第一次核大戦によって、大被害を受けた都市は以下のとおりである。